釣りバカ日誌 9 (1997)

おなじみの釣りバカコンビ、浜ちゃんとスーさんが繰り広げる騒動を描いたコメディ・シリーズの通算第10作。監督は栗山富夫。脚本は山田洋次と朝間義隆の共同。撮影を花田三史が担当している。主演は西田敏行と三國連太郎。ゲストとして小林稔侍と風吹ジュンが出演。

釣りバカ日誌 9 (1997)のストーリー

万年平社員の浜ちゃんこと浜崎伝助の所属する鈴木建設営業部に、同期の馬場(小林稔侍)が新任の部長として配属されてきた。スーさんこと鈴木社長からも一目置かれている仕事人間の馬場は、家庭生活では妻と別れ、息子・誠との関係もうまくいっていない。部長就任後、浜ちゃんと得意先への挨拶まわりに出かけることになった馬場は、どっちがお客か分からない浜ちゃんの態度に驚かされたり、釣りを通して繋がった取引先との太い信頼関係に感心させられたりした。そんなある日、会社の経営に関わる大口の取引を失う危機が鈴木建設を見舞う。上司から対処するように命じられた馬場は、浜ちゃんの人脈で救われ、お礼がしたいと彼を小さなバーへ連れていった。実は、馬場はそこのママ・茜(風吹ジュン)に秘かな想いを寄せていたのだが、生来の生真面目さゆえに気持ちを告白できないでいる。浜ちゃんに励まされ、ようやく告白しようとした矢先、馬場は茜が店を畳んで田舎の仙台に帰ってしまうことを知って、ショックを受けた。

数日後、鈴木建設が工事を請け負っている鹿児島県川内市の“まごころ文学館”の鍬入れ式に、馬場と浜ちゃんはスーさんのお供として同行することになる。傷心の馬場を気遣いながらも、浜ちゃんは仕事が終わった後の釣りに想いを馳せていた。ところが、そんな彼らの前になぜか茜が現れる。宮城県の仙台と思っていたのは間違いで、彼女の故郷は鹿児島県の川内だったのだ。この再会に最後のチャンスを賭けることにした馬場は、ついに茜に想いを告白する。そして、馬場と茜の婚礼の日、お祝いのために甑島に駆けつけたはずの浜ちゃんとスーさんは、婚礼そっちのけで釣りを楽しんでいた。

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